イライラや気分の落ち込み、肌荒れやむくみなど、月経前の不調がつらくなってきた…と感じていませんか?周期が安定しなかったり、いつもより症状が重いのは、心や体のバランスの乱れが原因かもしれません。そんな時は、漢方の力で整えるケアをはじめてみませんか?
秋のはじまり、乱れやすい心と体に
9月下旬は、夏の疲れがたまりやすく、朝晩の気温差も大きくなります。この時期は自律神経が乱れやすく、ホルモンバランスにも影響が出やすいころ。漢方では、気・血の流れが滞ることで、月経トラブルやPMSが悪化すると考えられています。体質に合った漢方で早めに整えることが大切です。

月経周期の乱れ、PMSの悪化におすすめの漢方薬3選
1. 加味逍遥散(かみしょうようさん):ストレスで気分が不安定になりやすいタイプ
2. 女神散(にょしんさん):のぼせ、めまい、不安、不眠、頭痛、肩こりなど慢性的で多彩な症状があるタイプ
3. 桃核承気湯(とうかくじょうきとう):イライラが強く、便秘やのぼせがあるタイプ
1.加味逍遥散(かみしょうようさん)
ストレスでイライラしたり、不安定になりやすい方におすすめ。気や血の巡りを助けて、心と体をゆるやかに整えます
こんな症状に:
・月経前の気分の波が激しい
・胸が張る、眠れない
・肩こりや頭痛がある
含まれる生薬:柴胡、当帰、芍薬、茯苓、牡丹皮、山梔子、薄荷、甘草、生姜、白朮
ストレスなどで乱れやすい「気」の流れを整え、「血」の巡りをサポートすることで、月経前の不調や精神的なゆらぎをやわらげてくれます。
2.女神散(にょしんさん)
月経前にめまいやふらつきを感じたり、気分が落ち込みやすい方に。気と血をめぐらせて慢性化した多彩な症状を和らげてくれます
こんな症状に:
・月経前に気分が沈む
・頭痛、肩こり、耳鳴り、動悸など頑固な症状がある
・のぼせ、めまいがある
含まれる生薬:香附子、黄連、黄芩、大黄、桂枝、当帰、川芎、人参、白朮(蒼朮)、檳榔子、木香、丁子、甘草
気と血を同時に補いながらめぐりを良くし、体の余分な熱も冷ましてくれる。月経前の気分の落ち込みやのぼせ、めまい、頭痛などの多彩な症状をやわらげてくれます。
3. 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
イライラが強く、のぼせや便秘を伴う方にぴったり。熱や不要なものを体の外に出しながら、巡りをよくしてくる
こんな症状に:
・月経前に怒りっぽくなる
・頭が熱く、のぼせる感じがある
・便秘ぎみでお腹が張る
含まれる生薬:桃仁、大黄、桂皮、芒硝、当帰
体にこもった余分な熱や老廃物を排出し、「血」の巡りをスムーズに。月経前のイライラや便秘による不快感をやわらげてくれます。
季節のゆらぎに負けない!漢方で整える快適な月経・PMSケア
季節の変わり目は心身がゆらぎやすく、月経トラブルが起きやすい時期。漢方は体質や症状に合わせて「気・血」のバランスを整えることで、PMSや周期の乱れを根本からケアしてくれます。早めの対策で、毎月をもっと快適に過ごしましょう。月経周期の乱れ、PMSの悪化を繰り返さないためにも、自己判断せず、漢方に詳しい医師に相談しながら、自分にぴったりの漢方薬を見つけて、体の症状にあわせた対策をしましょう。

